日本を取り巻く海の地形 『日本を取り巻く海の地形』概要地形名事典 閉じる 
IV-4 巨大地震の巣…南海舟状海盆 海底地形分類図
巨大地震の巣…南海舟状海盆 《解説》
南海舟状海盆(トラフ)は、その北東方延長にあたる駿河舟状海盆(トラフ)とともにユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界に位置し、プレートは年間4-5cmという相対的に遅い速度で収斂している。この境界付近では、白鳳地震(684)以降、8回は巨大地震が起きている。次の東海地震も迫っていると考えられ、この海域は国の重点的な監視区域になっている。陸側から流入してくる堆積物とフィリピン海プレートの上にのっている堆積層は、プレートの沈み込みに伴い、押し付けられ、剥ぎ取られ、そして盛り上がり、トラフの陸側斜面に付け加えられる。その結果、南海舟状海盆の陸側斜面は尾根と溝地形とで非常に起伏に富んでいる。南海舟状海盆付近の地形の特徴は、陸から沖に、大陸棚、上部斜面(陸棚斜面)、深海平坦面、下部斜面(舟状海盆陸側斜面)、舟状海盆底、大洋底(四国海盆)からなる。このほか、大陸棚外縁、上部斜面及び下部斜面を刻み、舟状海盆底に達する数本の顕著な海底谷(天竜海底谷、潮岬海底谷など)がある。


《地形名一覧》
B2隠岐海嶺,B6九州・パラオ海嶺,B15七島・硫黄島海嶺,B17銭州海嶺,B22西七島海嶺.
E7遠州灘沖海山,E17紀伊海山,E26元禄海山,E27膠州海山,E30駒橋第3海山,E36第1紀南海山,E40第2紀南海山.
F2足摺海丘,F13第2渥美海丘,F14第2天竜海丘,F18天海海丘,F19都井海丘.
G17土佐碆(堆).
K2隠岐舟状海盆,K5熊野舟状海盆,K8駿河舟状海盆,K15南海舟状海盆,K23室戸舟状海盆.
L14四国海盆,L22対馬海盆,L23土佐海盆,L35日向海盆,L46大和海盆.
O2安芸海底谷,O4足摺海底谷,O6安乗口海底谷,O11石廊海底谷,O14尾鷲海底谷,O21紀伊海底谷,O26潮岬海底谷,O34高松海底谷,O41天竜海底谷,O52日高海底谷,O57本宮山海底谷.

Copyright 2003 MIRC/JHA. All rights reserved.