黒潮水と東シナ海沿岸水の混合水は対馬海峡の西方に滞留している。この水は海峡を挟む水位差によって、対馬海峡を通って日本海に入り、対馬海流(暖流)になり日本海を暖める。冬季に大陸から吹き出す季節風は乾いているが、その下部は日本海、特に対馬海流上で多量の水蒸気の補給を受け、その湿った空気が日本に上陸し山脈によって上昇させられると、凝結して雪となって降下する。日本海沿岸の豪雪地帯は、このようにしてつくられる。対馬海流の一部は津軽海峡を経て太平洋へと流出する。本州と北海道を結ぶ青函トンネルは、氷河時代の強い流れによってえぐられてできた窪地の田山
海釜(水深344m)と須田海釜(水深284m)の間の鞍部(水深140m)の下100mを貫いている。また、海水面の下がった氷河期などには、アジア大陸と日本列島が陸続きになり、その道を通って象などの大型哺乳動物が大陸からやって来た。